「あたご」問題を考える
陸海空、3自衛隊を現す言葉がある。陸上自衛隊は「用意周到・頑迷固陋」、航空自衛隊は「勇猛果敢・支離滅裂」、海上自衛隊は「伝統墨守・唯我独尊」という。
海上自衛隊は、「旧帝国海軍の正当後継者」を自負している。そのことは自衛艦旗が旧軍艦旗と同じこと、観艦式には行進曲「軍艦」が演奏されることなどでも窺える。
自衛艦「あたご」が漁船と激突、沈没させた。88年の潜水艦「なだしお」事件を思い起こさせる。あのときも自衛隊は民間人を見捨てた。今回も「交差航路では左舷を見せている側が優先」という国際的船舶ルールを無視し、「そこのけそこのけ自衛隊が通る」を実践した結果であろう。旧軍が民間人を見下していた悪弊まで「正当後継者」として引き継いでいるのだから困ったものだ。まさしく「唯我独尊」である。
米軍や自衛隊が日本を守るなんていう妄言は、もはや通用しない。その自衛隊を海外派兵できるよう、恒久法を制定しようという輩が、憲法9条改悪を狙っている。国民の声で、こういう勢力に審判を下そう。