21年3月4日 木曜日

隣保館での「差別体験調査」は差別掘りおこし 人権連福岡県連が県と各自治体に調査反対を要請

 人権連福岡県連(川口學会長)は、福岡県が5年間隔で実施している「隣保館人権課題把握調査」に関して、福岡県と隣保館設置の自治体に対して、「人権侵害(差別)体験調査」の反対を強く要請しました。
 福岡県人権・同和対策局は、県下33自治体に設置している73の隣保館を対象に、5年ごとに「人権課題把握調査」を実施、前回は2015年に調査済み。
今回、県人権・同対局は、2020年11月から21年9月までの日程で実施と説明。今回調査では、これまでの調査項目になかった「人権侵害(差別)体験調査」をあらたに加えた内容です。
 この「人権課題把握調査」は、隣保館職員と県の独自配置職員が共同で実施するもの。「人権侵害(差別)体験」調査は隣保館利用者を対象に書面アンケートによる有無の確認調査です。
 これは、2016年の「部落差別解消推進法」と福岡県が19年に制定した「福岡県部落差別解消推進条例」をうけたものです。県人権・同対局は人権連側に「国や外部からの指示はなかった。県独自の判断」と説明していますが、「推進法」や県条例の「調査」に基づくもので、あらたに部落差別を掘り起こし、問題解決に逆行する調査であることは明白です。
県連は昨年12月末、県に「差別体験調査」反対で6項目の要請を行い、1月27日には県側と協議。その場で改めて「差別体験調査」について問題点を指摘、善処を強く求めました。県側は「調査は新年度の4月から予定しているが、内容については固まったものではない。学識者などを含め、内部で検討したい」と述べ、結論を保留しているといいます。
「差別体験調査」は現在の差別の実態を調べるものではなく、これまでの人生体験に基づくものです。被差別体験の時期、年代は直近の10年前なのか50年以上昔のものなのか曖昧で、極めて疑問です。統計調査としての信ぴょう性は疑問です。
 このため、県連は2月末までに、隣保館設置の33自治体に「福岡県の隣保館『人権侵害(差別)調査辞退』を文書で申し入れたところです。
申入れに対し自治体の多くは「法の附帯決議があり、地域や個人を特定した調査はできないようになっています」とか「こんな調査をすれば、また行政が運動団体から追及される」、「今ごろ、なんで県がこんな調査をするのか」と調査を消極的にうけとめていました。
 市内に9つの地域交流センター(隣保館)がある北九州市は、人権連市協の要請に対して「調査については、県から頭出し(やるということ)しか聞いていない。調査内容については不明」と説明しました。
 県連は、各設置自治体の様子を集約、近く県人権・同対局と協議し、差別体験調査項目の削除を求めます。(記事は2月27日)

2020年12月28日隣保館を対象にした人権侵害(差別)等の調査についての申入れ(添付)20201228.pdf
福岡県知事 小川洋 様
福岡県地域人権運動連合会会長 川口學

21年2月10日 水曜日

森喜朗氏の女性蔑視発言に抗議し、JOC組織委員会会長の即刻辞任とコロナ禍での東京五輪開催の中止を求めます

                       2021年2月9日
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会 御中

    福岡県地域人権運動連合会
     女性部部長 川口伊智子

森喜朗氏の女性蔑視発言に抗議し、JOC組織委員会会長の即刻辞任とコロナ禍での東京五輪開催の中止を求めます
 
 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長が2月3日、公開された日本オリンピック委員会の臨時評議員会で、「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる。女性は競争意識が強い」など女性蔑視の発言をしたとのことです。
 この発言は、JOCが役員改選に向けて、まさに女性理事を増やそうと議題の一つにした、その公の会合で出たものです。その後、謝罪、撤回の記者会見を行いましたが、真摯な反省の姿勢は見えず、開き直りともいえる態度に終始していました。まさに不見識の極みです。
 森氏は以前にも、冬期五輪のフギャ―スケート競技で転倒した浅田真央選手に対して労いの言葉どころか「あの子はいつも肝心なところで転ぶ」と暴言を吐いています。私たちは、こうした女性蔑視、選手侮辱、差別発言をして顧みない森氏に強く抗議します。オリンピック精神に反する見解を有する森JOC組織委員会会長に対して、即刻、会長の辞任を求めると同時に、コロナ禍の終息が予測できない状況下で、国民の命と生活を犠牲にして、遮二無二、開催を強行しようとしている今夏の東京オリンピック開催の中止をもとめるものです。
 現在、JOC役員25人のうち女性はわずか5人です。JOCはスポーツ庁が定める競技団体の運営指針「ガバナンスコード」に沿って、女性理事を40%以上とする目標を掲げていますが、まだ実現にほど遠い状況です。
「オリンピック憲章」は、「人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進を目指す」「権利および自由は人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的…いかなる種類の差別も受けることなく、確実に享受されなければならない」とうたっています。
 この精神に真っ向から反する発言をして恥じない森氏がJOC組織委員会会長にとどまるのでは、国内外の批判は収まることはないでしょう。
 オリンピズム(五輪精神)というのは、スポーツを通じて世界の平和や安定、あるいは差別を無くすことを目指しているものです。オリンピックムーブメント(五輪精神を広める運動)はこのオリンピズムを広げていく活動全般のことを指し、五輪憲章ではさまざまな活動を4年間かけて行うとされていますが、全世界がコロナ禍の今、五輪開催だけに固執するのは、オリンピズムあるいはオリンピックムーブメントにも反しています。JOCは即刻人事体制の一新と今夏の東京オリンピック開催の中止を決断すべきです。以上のことを人権連福岡県連女性部として申し入れるものです。

21年2月7日 日曜日

森喜朗氏の女性蔑視の発言に抗議し、辞任を求めます

〈抗議声明〉
                         2021 年2 月6 日
森喜朗氏の女性蔑視の発言に抗議し、辞任を求めます
                全国地域人権運動総連合常任幹事会
 東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長が2 月3 日、
記者にも開かれた日本オリンピック委員会(JOC)の臨時評議員会で
「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる。女性は競争意識が
強い」など女性蔑視の発言をしました。
 この発言は、JOCが役員改選に向けて、まさに女性理事を増やそう
と、議題の一つにした公の会合で出たものです。その後、謝罪、撤回の
記者会見を行いましたが、真摯な反省の姿勢は見えず、開き直りともい
える態度に終始していました。まさに不見識の極みです。
 私たちは、こうした驚くべき女性蔑視、差別発言をした森氏に強く抗
議し、オリンピック精神に反する見解を有する森会長に対して、即刻、
辞任を求めるものです。
 さらに「余人をもって代えがたい」などの森氏を擁護、弁護する意見
もありますが、そのことは女性差別を結果的に容認することであり、と
うてい許されるものではありません。
 現在、JOC役員25人のうち女性はわずか5人です。JOCはス
ポーツ庁が定める競技団体の運営指針「ガバナンスコード」に沿って、
女性理事を40%以上とする目標を掲げていますが、まだ届いていませ
ん。
「オリンピック憲章」は、「人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社
会の推進を目指す」「権利および自由は人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的…いかなる種類の差別も受けることなく、確実に享受されなければならない」とうたっています。
 この精神に真っ向から反する発言をして恥じない森氏が会長にとどま
るのでは、国内外の批判は収まることはないでしょう。
 JOCも責任の一端を認め、即刻人事の一新を決断し指導すべきです。

21年1月29日 金曜日

第16回地域人権問題全国研究集会岡山開催(2021年度)の中止などについて

   2021年1月20日
各位
 全国地域人権運動総連合代表委員
   丹波正史  中島純男   
   橋本忠己  吉村駿一   

第16回地域人権問題全国研究集会
岡山開催の中止などについて

 
 前略
 表記の件について、1月15日に開催された第5回岡山県実行委員会は、「2021年11月頃の岡山開催は中止」「開催地のことも含めて第16回集会は白紙に戻」すことを決定しました。
 本部常任幹事会は、現地の決定を真摯に受け止め、新型コロナ感染拡大の終息が見通せないもと広域移動のリスクやオンライン開催の困難性も考慮し、2021年度に延期した全国研究集会・岡山開催は中止と判断しました。
 この結論については、新聞「地域と人権」2月15日号やブログなどで広告します。
 なお、第16回の全国研究集会をどうするか(いつ、どこで、どのように行うか)は、今後、常幹および幹事会としての議論を進めてゆきます。
 ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

21年1月19日 火曜日

第204通常国会にあたって 「軍事費を削って」国民大運動 1月18日

コロナ収束にむけた直接支援、

拡充を含む予算案の組み替えを求める

~第204通常国会にあたって~

2021118

「軍事費を削って、くらしと福祉・教育の充実を」国民大運動実行委員

   事務局長   渡辺 正道

 

  1. 本日、616日までの150日間を会期とする第204通常国会が開会された。

いま、11都府県に「緊急事態宣言」が再発令され、全国的拡大の可能性と医療体制崩壊の危機が叫ばれるもとで、今国会の最大の使命はこれ以上の新型コロナ感染拡大を止め、国民のいのちと生活・雇用、営業を守る予算対策と実効性のある具体的施策を打つことである。

  しかし、政府が提出する第3次補正予算案の新型コロナ感染対策は4.4兆円のみで、その多くは国民の願いとは逆行する国土強靭化対策など不要不急のものであり、21年度予算案にいたっては過去最高の軍事費増や「デジタル化」推進により11.7兆円を計上するなど、大企業支援や巨大開発を推し進めるものとなっている。

  昨年末、日比谷公園での「12.19なんでも相談会」を機に、年末年始の首都圏での生活・労働相談、食糧支援など「コロナ相談村」や生活支援のNPO団体による取り組みは新聞・テレビでも大きく報道され、コロナ禍で仕事や住まいを奪われ、生活に困窮する人々の実態を可視化した。同時に、厚労省による異例の生活保護申請の働きかけもおこなわれるなか、貧困ビジネスの横行や政府の自己責任論の押し付けにより、相談者が生活保護申請を回避する傾向をもあぶり出し、こうした可視化のなかで、政府・自治体による「公助」の不十分性を明白にした。

政府は、115日で持続化給付金や家賃支援給付金の申請を打ち切るとしたが、世論と運動に押され215日まで延長することとした。雇用調整助成金の特例措置についても、2月末で縮小の方向である。新型コロナ感染拡大が続くもとでコロナ解雇が8万人を超え、216万件もの休業支援があるなかで、政府の打ち切りによる雇用・失業情勢の一層の悪化が懸念される。政府に対し、雇調金や給付金の延長と拡充を強く求めていく。

 

  1. また、今国会では、菅政権の目玉とする「デジタル庁」設置などを含むデジタル関連7法案の成立が狙われ

ている。

  その内容は、現在マイナンバーの利用可能な社会保障、税、災害対策の3分野から国民一人につき1口座とマインバーを紐づけるなど、社会全体の画一化・統一化が最大の狙いである。国民一人ひとりに対するプライバシー侵害をはじめ、一握りの企業のために国民の「ビッグデータ」を提供することは、コロナ禍で浮き彫りにされた格差拡大をより助長し、社会的排除や差別をますます拡げる危険がある。また、コロナ禍で瀕死の状態にある中小企業に対し「事業再構築補助金」を新設するなど、業態転換などによる中小企業再編をさらに推し進めるものである。その上、社会保障・雇用分野においても後期高齢者の医療費負担増やテレワーク勤務、ジョブ型雇用等の推進による新たな労働保護法制の改悪すら狙われている。

  こうした点を見ても、今国会は新型コロナ感染拡大の収束をはじめ、国民生活全体に関わる重要法案が審議されようとしており、さらに改憲にむけて、自民党による憲法審査会での改正国民投票法案の成立や改憲4項目の提示など執拗に狙ってくることが予想される。

 

3.菅政権は、9月の政権発足以来、「安倍政治継承」以上のその本質を露わにしている。特に、学術会議6氏の任命拒否問題をはじめ、安倍前首相の「桜を見る会」前夜祭での参加費補填問題、吉川元農水大臣の「政治とカネ」問題にみる自浄作用のなさや「GoToキャンペーン」など、経済活動優先により新型コロナ感染を急拡大させた上、後手後手のコロナ対策に国民の不満は鬱積し、噴出しはじめている。直近の世論調査では菅内閣の支持率は30%台に急落し、自民党支持層のなかでもこうした場当たり的な新型コロナ感染防止の対応に6割が「評価しない」と回答し、解散総選挙を睨み政局化の様相を呈しはじめている。

私たち「軍事費を削って、くらしと福祉・教育の充実を」国民大運動実行委員会は、定例国会行動を軸に、新型コロナ感染収束にむけた予算案の組み替えを強く求め、国会内外の共同のたたかいを強めていく。また、「デジタル化関連法案」をはじめ改憲、悪法阻止にむけて、あらゆる団体との共同のたたかいを強めていく。

  425日の衆院北海道2区補選と参院長野選挙区補選は今後の政局を大きく左右することが予想されており、野党統一候補勝利で菅政権を追い込み、来る解散総選挙での野党連合政権の実現に奮闘することをここに表明する。

 

 

以 上

20年12月22日 火曜日

NHKの部落問題解決の到達段階を隠し、解同を忖度する偏向報道に断固抗議する   兵庫県地域人権運動連合

2020年12月21日
NHK神戸放送局 御中
NHKの部落問題解決の到達段階を隠し、解同を忖度する偏向報道に断固抗議する
兵庫県地域人権運動連合 議長 前田 泰義

20201221.pdf

20年12月11日 金曜日

NHK大阪放送局 度重なる偏向報道

民主主義と人権を守る府民連合(民権連)「通信」2020年3月15日

<NHK大阪放送局へ申し入れ>
2 月 21 日(金)午後、民権連事務局は 2 月 6 日、13 日放送されたNHKEテレ 「バリバラ」の内容が地域についての誤った情報を流すものであり、地元住民から批判と抗議の声があがっていることを番組担当のチーフプロデューサーに伝え、住民との懇談の場を設けるよう要望しました。3 月 10 日(火)にも訪問し応対した広報部の担当者に同趣旨の申し入れを行い、検討する旨約束しました。また大阪府や大阪市、教育委員会へも今回の件での対応を求めています。

NHKバリバラで部落問題の特集が12/10(木)、12/17(木)、午後8時より2週連続で放送されます。
【Baribara × BURAKU 「ブラクとの出会い方」】
若者たちを中心に、部落にルーツのある人たちが集合!当事者目線で「部落問題」を本音トークする!
今回注目するのは、部落であることを隠さずに、「まちづくり」に取り組み、全国各地から視察が絶えない地域。
どんな歴史を経て、どんな取り組みをしているのか?部落外の人たちが、そして、部落に住む人たちが、ポジティブに「部落」と出会えることの大切さとは?
********************************
12/10(木)20:00~  前半は大阪の部落を取り上げ、人権のまちづくりや部落解放のあり方を考えます。
12/17(木)20:00~ 後半は徳島の部落が担ってきた門付け芸、三番叟・箱回しを復活させてきた人たちにスポットをあてた内容。

2635397f736f5d144d0462719df6a1a9-2.jpg

20年12月7日 月曜日

NHK神戸放送局に申し入れ たつの条例の取り上げかた

202012071022.pdf

20年10月15日 木曜日

文科省による中曽根元首相の合同葬への学校教育機関に対する 「弔意」の強制に反対する申入れ  

2020年10月15日
福岡県教育長 御中
                       
福岡県地域人権運動連合会
 会 長  川 口 學

文科省による中曽根元首相の合同葬への学校教育機関に対する
「弔意」の強制に反対する申入れ
 
申し入れ事項

1、文部科学省が国民や教育機関に、故・中曽根康弘元首相の葬儀にかかわって「弔意の表明」を強制することは、日本国憲法が保障する思想・良心の自由を侵害する恐れがあることから強く反対するものです。

2、都道府県及び政令市教育委員会は「弔意表明」の文科省通知を各学校現場に強制しないことを申しいれます

申入れ理由

1、文部科学省は10月13日、国立大学や都道府県教育委員会等に、内閣・自民党による故・中曽根康弘元首相の合同葬の当日(17日)に弔旗の掲揚と黙とうを行うよう要請する通知を出しました。同通知は①1912年の明治天皇の葬儀・「大喪中の国旗掲揚方」に準拠して弔旗を掲揚すること②午後2時10分に黙とうすることを要請しています。
通知は要請の形式をとっていますが、実質は国旗の掲揚や国歌斉唱を強制するものです。これは国民に保障する思想・良心の自由を侵害するものです。私たち全国地域人権運動総連合が2012年11月18日の第5回全国大会で制定した「自分の意思による自由に考え発信し行動できる地域社会」など3項目の「地域人権憲章」を真っ向から否定するものであり、強く反対するものです。

2、教育行政は「教育は不当な支配に屈することなく国民全体に対して直接に責任をもっておこなわれるべきもの」であることから、特定政党の元首相の葬儀に、学校教育行政が生徒・児童に黙とう強制する文科省通知は認められません。貴教育委員会として学校、生徒・児童に文科省通知を強制しないことを強く求めるものです。

3、故・中曽根元首相は生前、世界で唯一の被爆国・日本に原子力の「平和利用」を口実に原子力原発を導入したり、国民の足として全国津々浦々まで公共交通機関であった国鉄を民営化・解体し、利潤優先で採算の合わない全国の地方の路線を廃止しました。これが今日の地方の過疎化の大きな原因の一つになっています。
また、中曽根氏は首相時代、アメリカのレーガン大統領に「日本をアメリカの不沈空母にする」と約束するなど、日本国憲法の恒久平和の精神を蹂躙するなど、売国的な役割を果たしてきました。
 憲法の基本的人権条項と恒久平和をもとめる私たち人権連は、以上の理由から故・中曽根氏の葬儀は関係者のみで執り行い、教育機関や生徒・児童に「弔意」や「黙とう」を強制することに強く反対するたちばから、標記の申し入れを行うものです。。

20年10月5日 月曜日

日本学術会議会員推薦者の任命拒否に関し 要請

(首相官邸、内閣府あて)
菅義偉首相による学問の自由を侵害する日本学術会議会員推薦者の任命拒否に関し、違法な秘密裏の法解釈適用に強く抗議するとともに、拒否理由を明らかにし、あらためての任命を求める。
    2020年10月5日
  全国地域人権運動総連合常任幹事会

 10月1日、日本学術会議の総会において、山際壽一前会長は、学術会議が推薦した新会員のうち6名が菅義偉首相により任命を拒否されたことを明らかにした。
 日本学術会議は、わが国の科学者を内外に代表する、政府から独立した機関であり、同会議の会員は、任期6年で、その半数が3年ごとに改選されるが、改選にあたっては同会議の推薦に基づき首相が任命することとなっている。会員に推薦された者をそのまま任命することは、現在の任命方式に変更される際の国会審議における政府答弁でも明言されていた。このことにより同会議の独立性が一定担保されてきたものであり、加藤官房長官の「政府に一定の監督権がある」との説明は、1983年の国会質疑で「監督権はない」との政府答弁を否定するものであり、容認できない。
 しかし政府はこの間、首相の任命拒否が可能であるとの解釈変更を秘密裏に行っていたことが明らかになった。これは解釈権の枠を超えた、立法権の簒奪ですらある。
 政治的恣意的な判断によって会員任命が左右されるようになれば、学術会議は政府の御用機関となり、日本の学術が政治に従属させられることになりかねない。戦前、日本の学術が戦争に動員された反省を踏まえ、政府からの独立を保障しつつ、設けられたのが現在の日本学術会議である。学術は、人類共通の財産として営まれるものであり、決して権力者のものではない。
 今回の菅義偉首相による任命拒否は、学問の自由を定めている日本国憲法の明確な蹂躙であり、憲法改悪による戦争体制構築に向けた安倍政権の官僚支配、メディア支配、国政私物化、国会軽視を引き継ぎ、学術研究管理、思想統制、国民管理へと進む差別と分断の露骨な現れである。
 私たちは、このような暴挙を行った菅義偉首相に強く抗議するとともに、日本学術会議法の定めどおりに推薦された6名の会員の任命拒否を直ちに撤回することを強く要求する。

(日本学術会議あて)
真相解明と6名の任命を行うよう政府に働きかけることを求める。

Next »