09年8月
月間記事のまとめ
月間記事のまとめ
今朝のニュースで政府雇用統計の数値として7月の完全失業率が5.7%になり過去最低を更新したことが明らかになった。完全失業率は正規・非正規を問わずアルバイトも縁故での仕事も何もしていないという失業者の数値ということになっている。ここまでは誰でも知っていることだと思うが、では実際に完全失業率をはじき出す仕組みはどうなっているのか。 Continue Reading »
全国人権連は6月24日、角川書店編集部に、新書版「角川ONE21『差別と日本人』(著者野中広務、辛淑玉)6月10日発行」で、辛淑玉氏の部落問題をめぐる解説に事実を歪曲・誤認が多いことから、読者に部落問題の理解に偏見を招きかねないとして、資料を提供し善処をもとめました。
これに対し、7月3日付けで、角川書店編集局、角川ONEテーマ21編集部より「弊社の書籍、角川ONEテーマ21『差別と日本人』につきまして、このたびは貴重なご意見、ならびに資料のご提供を賜り、誠にありがとうございました。頂戴した資料は参考とさせていただき、改訂の際の検討材料とさせていただきたいと存じます。誠にありがとうございました」との返答が寄せられました。
ここに機関紙「地域と人権」09年7月15日号の該当部分を掲載します。
なお、機関誌「地域と人権」9月5日号には、提供した資料全文を掲載しています。
名大名誉教授で憲法会議代表委員として活躍されていた長谷川正安(はせがわ・まさやす)さんが8月13日にお亡くなりなったことを新聞とメールで知りました。享年86歳。15日に葬儀が名古屋市内でしめやかに営まれました。先生には全解連時代から研究集会などで大変お世話になりました。やすらかにお休み下さい。合掌
杉並区の教科書採択にかかわる教育委員会が8月12日(水)午後2時から開催されます。そのため全国人権連本部は以下の申し入れをおこないました。
さらに、横浜市教育委員会は、8月4日、「つくる会」編集の自由社版歴史教科書を市内18採択地区中8地区(港南・旭・金沢・港北・緑・青葉・都築・瀬谷、145校中71校)で採択しました。全国人権連はこの暴挙に怒りを込めて抗議し、採択の撤回・やり直しを要求しました。
2009年8月12日
杉並区長 山田宏 殿
杉並区教育委員会教育長 井出隆安 殿
全国地域人権運動総連合
議 長 丹波 正史
「新しい歴史教科書をつくる会」(以下、「つくる会」という)編集の自由社版歴史教科書を採択しないでください。
実際に子どもの教育にたずさわっている教師、保護者、さらには子ども自身の意見を尊重してください。
今期の教科書採択は、改訂学習指導要領への移行期にあり、2年間の限定された使用期間ということもあり、自由社版1社の教科書について検定が行われ、いったんは516カ所の欠陥を指摘され、不合格とされた経緯を持っています。
再提出時も130カ所を超える検定意見が付された教科書であり、基本的な内容への批判とともに、「こんなずさんな教科書を子どもたちに手渡していいのか」といった厳しい声が寄せられてきました。
教科書は、子どもの発達段階にそって、真理や真実が記述され、どの子にもわかるように十分吟味されて教材化されたものでなければなりません。歴史の真実をゆがめ、侵略戦争を賛美する教科書は、憲法の平和主義・国際協調の原則に背き、教科書として適格性を欠いていると言わなければなりません。
「つくる会」が主導する歴史教科書は、アジア太平洋戦争を「大東亜戦争」、「自存自衛」、「アジア解放の戦争」と記述し、侵略戦争と植民地支配を正当化しています。一方、原爆投下による被害の実相やアジア諸国民に与えた多大な加害については、ほとんど記述されていません。
戦争を賛美し、「戦争は正しかった」と教えようとしている点がこの教科書の最大の特徴です。侵略戦争を肯定、美化するこの教科書の戦争・歴史観は、憲法の精神にもとづき、子どもの権利条約を生かした学校と教育への願いを踏みにじるものです。
私たちは、基本的人権の尊重と平等、平和主義、何よりも民主主義が社会に根付くために部落解放運動を、そして地域社会に人権確立運動を展開しているものとして、貴区の事態は看過できません。 拙速な採択はやめてください。
以上
アメリカのオバマ大統領が核廃絶発言をした今年、核廃絶と平和に関する国際的な動きは新たな段階に入った感じがする。とはいえ、事態はそう簡単にはないのも事実だろう。ところで、8月と言えば原爆と敗戦による第二次世界大戦終結の月だが、NHKが一昨日から放映している日本海軍の「反省会」の様子を納めた三夜連続のスペシャルの今夜が最終日だ。カセットテープ延べ400時間の内容はいままで公開されなかったことから、多くの人たちが見ていることだろう。軍備拡大・予算獲得に向け議会へ提出した文書自体が捏造されたデータであったことや、特攻作戦をもちいても敗戦を動かすことはできないことがはじめからわかっていたという証言を先の大戦の犠牲になった人たちの子どもや孫たちはどのような気持ちで聴いていたのであろうか。この反省会の内容は早く世に出て欲しかった。今後、二度と戦争という同じ過ちを犯さないためにはじまったという反省会。できることなら400時間すべての内容を聞いてみたいものだ。
今朝、全国革新懇ニュースの8/10号「視点」に「税金は平和と社会保障へ」と題して、浦野広明立正大学教授・税理士のコメントが掲載されていました。読んでみて、まさにそのとおりだと思いました。浦野教授は、「憲法は平和と社会保障のために税金を使うことをもとめている」といい、その根拠を憲法前文の平和のうちの生存権と九条2項の戦力不保持を取上げています。つまり国のあり方を指し示す憲法は軍事費に税金を使うことをもともと想定していないと明確に述べ、軍事費に税金を湯水のように投入する今日の税金の使い方は批判されるべきだということです。 Continue Reading »