12年7月
月間記事のまとめ
月間記事のまとめ
7/22には、オスプレイの米軍岩国基地への配備に抗議するため全国各地から山口県岩国市での緊急集会に1100人が集まった。東京や沖縄からの代表団も連帯の挨拶。安保があるから政府防衛省は、オスプレイ配備について何も文句が言えないとする森本防衛大臣の発言とそれを追認する野田民主党政権に国民の怒りは日に日に高まっている。
今でも米軍戦闘機の低空飛行が問題になっているところに、墜落事故の多いオスプレイが配備され、高度60メートルで超低空飛行訓練を九州から東北にかけての広いエリアで行うとしていることもわかっている。米海兵隊はオスプレイ関連の事故で30人以上が死亡したこと以外にも数十機が行方不明となっている点について米国政府からの問い合わせにも回答をしないという。そんなオスプレイ配備反対は7/23の午前5時から岩国基地の海上部と基地対岸でもはじまったが陸揚げに。
沖縄でも10万人規模の反対集会が計画されている。岩国では9/1~2にかけて現地調査も安保破棄中央実行委員会の呼びかけで行われる予定。低空飛行訓練は、夜も昼も関係なく行われる。いつどこで墜落するか誰にもわからない危険なオスプレイ配備に反対できない政府の答弁に「それなら安保を破棄すべき」との声も上がり始めている。関連記事は岡山県人権連のブログにも掲載されている。
反原発10万人集会は、17万人の参加。一方、毎週金曜日の首相官邸前での抗議行動は20万人を超えた頃から、あちらこちらで警察官が無理やり「迂回路」をもうけて、同じところをくるくると回らせる作戦にでているようだ。
岡山からも青年たちが参加してみて、そのことがよくわかった。当日は集会が終わって警察官が後片付けをしながら周囲に聞こえないほど小さな声で「原発再稼働反対」とつぶやきながら作業していた場面に遭遇したという。福島やチェルノブイリの事故を経験する中で、原発が本当に安心だと誰が保障できるのか。ストレステストは単なるコンピュータ上のシュミレーション結果に過ぎない。
政府事故調査委員会の結論も「福島原発は津波が来る前、地震ですでに壊れていた」ことが判明している。そのような中、政府の原発を考える公聴会で中部電力の部長が原発再稼働賛成の立場から「福島の放射能漏れ事故で、誰も死んでいない・・・。」と発言したことが大きな波紋を呼んでいる。まさに国民の心理と乖離している発言だろう。電力会社の社員は官僚より官僚的といわれているが、各社の株主総会での事例やこの発言を聞いて「なるほど」と思えた。
ともあれ、首相官邸だけにとどまらず、電力会社に対して全国的に抗議行動が拡大するのは時間の問題のように思える。
ありがとうございました。第8回京都全研は6/30、7/1の日程で終了 。
「第9回全研」は、2013年10月、北九州市で開催予定。
以下は、今年の第8回京都全研の内容です。
主催 全国地域人権運動総連合・現地実行委員会
後援 京都府、京都府教育委員会、京都市、京都市教育委員会
メインテーマとサブテーマ
「憲法を暮らしに活かし、住みよい地域社会に」
-貧困と格差をなくし地域社会に人権を確立しよう-
期日 2012年6月30日(土) 13:00~ 翌7月1日(日)12:00まで
参加費4,000円(2,000円×2日間、学生は無料)
[1日目]
全体会 6月30日(土)13:00~17:00
場所 「京都テルサ」(京都府民総合交流プラザ) 京都市南区東九条下殿田町70
記念講演 「歴史のなかの部落問題とその解決過程」
講師 鈴木 良氏(元立命館大学教授)
聞き手 奥山峰夫氏(大阪経済法科大学教授)
特別報告 「橋下大阪市長が行った『思想調査』と『維新改革』の周辺」
成瀬明彦氏(大阪市をよくする会事務局次長)
基調報告 「第8回全国研究集会の課題と地域人権運動の提起」
新井直樹氏(全国人権連事務局長)
[2日目]
分科会 7月1日(日)9:00~12:00 (テーマ別6会場、京都市内)
■第1分科会「暮らしやすい地域づくり」
・地域社会の現状と地域人権運動の課題
・医療、介護、福祉、就労などの取り組みを交流
・「地域人権憲章(案)」の議論
運営委員報告「権利憲章と地域実践」 中島純男氏(全国人権連副議長)
助言者 碓井敏正氏(京都橘大学現代ビジネス学部都市環境デザイン学科教授)
■第2分科会「地域の防災課題と復興」
・大震災や原発災害から教訓を学ぶ
・街づくり、地域づくりを進めるポイントを考える
運営委員報告「フクシマの現実から」 丹波史紀氏(福島大学行政政策学部准教授)
助言者 本多昭一氏(京都府立大学名誉教授)
■第3分科会「人権委員会設置法案の動向と差別助長行為、エセ同和行為」
・人権擁護の課題と人権委員会設置法案
・マスコミ報道やインターネット上の問題と表現行為、エセ同和行為を考える
運営委員報告「人権委員会設置法案の動向と課題」 新井直樹氏(全国人権連事務局長)
助言者 奥山峰夫氏(大阪経済法科大学法学部教授)
■第4分科会「『根深い差別意識』論と行政啓発のゆがみ」
・啓発パンフにみられる「根深い差別意識」の論拠はあるか
・人権啓発、人権教育のあるべき方向
運営委員報告「埼玉での同和行政終結の動き」 三枝茂夫氏(全国人権連幹事)
助言者 石倉康次氏(立命館大学産業社会学部現代社会学科教授)
■第5分科会「社会発展の歴史と部落問題解決」
・社会発展の歩みと部落問題、近世社会と身分制について概観し今後の歴史像を深める
・部落問題の肥大化等、誤った教科書記述の訂正を視野に議論を深める
運営委員報告「教科書記述と子どもの賤称語発言」 西村導朗氏(全国人権連常任幹事)
助言者 藤本清二氏(和歌山大学教育学部教授・日本史)
■第6分科会「崇仁地域ウォッチング」
・自立的再開発構想の街づくりを学ぶ
・誰もが住みたくなる街を考える(事業計画の説明・案内)
案内 全国人権連京都府連京都市協議会
※チラシPDF 第9回全研チラシ・おもて 第9回全研チラシ・うら 地図は表面参照
全国水平社創立から90周年の今年、6月30日、7月1日の両日、京都テルサ等を会場に開催した研究集会には京都府内をはじめ全国各地から約1000人が参加。初日は近・現代史研究家で元立命館大学教授の鈴木良氏が記念講演。聞き手は大阪経済法科大学教授の奥山峰夫氏。2日目には、時折雨脚が強まる中、6会場にわかれて分科会を開催しました。
集会様子は、機関紙「地域と人権」7月号に掲載。各分科会での報告や討論については、今後、月刊「地域と人権」に順次掲載していく予定です。機関紙購読申し込みは、専用ページで。