働くということ

12年5月14日 月曜日

2011年も自殺者が150人超えたという

日本国内での年間自殺者数は、よく新聞等でも報道さけているように、ここ10年以上にわたって3万人を超える異常な事態になっている。3万人とは、交通事故での死亡者数である15000人の2倍にあたる。交通事故での死亡者数は、事故後24時間以内の死亡。本当は、もっと多くの人たちが亡くなっている。

ところで、「2011年も150人の自殺者」というのは何かといえば、就職難による30歳以下の若者の自殺をしらべたものだという。2011年の場合、自殺した150人の中には、大学生44人、高校生4人も含まれているという。こんな状況が2008年のリーマンショック後、一気に130人へと推移し、現在も続いているという。 Continue Reading »

10年7月21日 水曜日

長野・泰阜村-ずっと住み続けたい-

新婦人しんぶん7/22「新婦人しんぶん」7/22号のトップ記事に「この村でずっと住み続けたいから」”お互い様の暮らしをご一緒に”と、いう見出しが目を引いた。長野県の長野市と豊橋を結ぶJR飯田線の松本(松本大本営のあったところ)と豊橋の中間地点に位置する山間の小さな「泰阜村(やすおかむら)」。駅は飯田駅が近い。

7/11投開票された第22回参議院選挙は、議席数では民主党の大敗と自民党とみんなの党の議席増となった。この3つの政党の共通点は、「憲法改正(改悪)」と「消費税増税」、そして「保守」という点である。国民から多くの議席を託された政党が与野党を問わず真剣にいまの貧困の解決に向けて財界・大企業やアメリカ政府の要求する「年次改革要望書」、IMF(国際通貨基金)の「要望書」にはっきりと「NO!」を示す気概をもってほしいのだが、 Continue Reading »

09年4月13日 月曜日

拡大する一方の解雇の現実

少子高齢化に歯止めをかけ、女性が働きやすい環境が少しずつ整備されてきたなかでおきた昨年からの派遣切り問題。派遣という働き方の問題点は、政界が財界の意向を受け、専門性が高く限定的な職種に限定されていた「労働者派遣」を製造業を含めて原則なんでもありへと解禁したことにより、正規雇用から非正規雇用への大量置換えが可能になった。

特にいまの派遣は、労働力を商品としか見ない。15年前の就職氷河期に就職できなかった人たちはいま中高年となっている。その中高年世代と住宅ローンや育児・家計の不足分を補うために働き出した女性たちを直撃している労働者の相次ぐ解雇。

派遣労働者は、「雇用の調整弁」的な役割をもつことが以前から指摘てきたが、ここにきて、新日本婦人の会や各地の労働組合などに女性からの訴え・相談が殺到しはじめている。

「出産したら戻ってこなくてよい」と妊娠・出産・育児休暇中の女性たちを「物」扱いする職場が急増している。男性にも認められている育児休暇制度だが、今回の派遣切りを境に男性も女性も休暇が取りにくくなっている。こういった事態が長期化することになれば、結果的に少子高齢化に拍車をかけることになるだろう。

人口減少期に突入しつつある我が国で、働いても賃金が少なく、子どもも生み育てられない環境をつくる企業。その企業がつくった商品を買うのも圧倒的多数は、”労働者”なのだが、企業側は、自らの手で自らの首を絞める経営戦略を見直そうとはしない。経済同友会終身幹事の品川正治さんが言っているように企業経営者はもっと自社の労働者を大切にすべきだし、社会への貢献も忘れてはならない。作った製品・商品を買ってくれる人たち(労働者・勤労国民)の家計が大変な状態に陥っているのは、政治と財界のゆがんだ価値観に原因がある。

拡大する一方の解雇の現実は、我が国の将来的な人口減少に一層の拍車をかけている。法律違反の”産休切り””育休切り”は、深刻な問題に発展しつつある。あなたの周りにこんなことはありませんか。

09年1月5日 月曜日

2009年幕開け

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あけましておめでとうございます

1年のスタート、本年もどうぞよろしくお願いいたします。全国人権連では、皆さんからの色々なご意見や情報・コメントもお待ちしています。

昨年末からはじまった全国的な派遣切りや期間労働者切り、また就職内定取り消しなど、今年も大変な年となりそうです。巨額な内部留保を蓄えている大企業の横暴を食い止めることなく、消費税など、国民負担の増税しか、財源がないという現在の風潮を変えていく年としたいものです。

08年10月8日 水曜日

「労協しまね事業団」の活動に学ぶ

あいさつする清水信江さん地域を元気にし、あわせて雇用や仕事づくりを模索しようと、全国人権連常任幹事会が企画し同メンバーと岡山県人権連高齢者福祉事業検討委員会メンバーの合同学習会が、104日、岡山市の岡山県民主会館で行われました。

当日は穏やかな晴天のもと、島根県太田市を中心に建物管理・介護・清掃などを手がける「労協しまね事業団」の理事とケアハウスすずらんでケアマネをしている清水信江さんが講師。

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08年8月6日 水曜日

最低賃金が1時間当たり7円~15円UPというが、今の貧困がどれだけ解消できるというのか疑問

厚生労働省の諮問機関である「中央最低賃金審議会」の小委員会は5日、2008年度の地域別最低賃金の引き上げ額の「目安」を決めた。このニュースは、その日の夜のニュースで小さく報道された。あまりに小さい扱いなので全国的にそう知られていないのではないだろうか。
さて、肝心のその内容はというと、時給で前年度に比べ15円程度の増加で経営側委員と労働側委員が合意したという。これにより初めて700円を突破する見通し。引き上げ幅も、「時給で示す現行方式となった02年度以降で最大だった2007年度(14円)に匹敵する額となる」というのだが、実際には、全国各地で国の示した「最低賃金」を下回る実態がある。 Continue Reading »

08年4月18日 金曜日

母子家庭を直撃する収入格差、貯蓄ゼロどころか毎月5万円以上の赤字

格差の広がりとともに「貧困」が社会問題化していることは、これまでにも紹介してきたが、今回は、東京を中心に「あしなが育英会」などのアンケート結果から見えてきた母子家庭の困窮の実態について考えてみたい。
アンケートによると、父親を不慮の事故や自殺などで失った遺児の母子家庭のうち、母親の3割以上が病気に苦しみ、就業中の母親の約55%がパートやアルバイトなどの不安定な雇用状態であることが判明。一般女性の平均勤労月収(ボーナスを除く)は、242,000円であることを念頭に以下の数字を見てほしい。

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08年3月10日 月曜日

非正規雇用は公務畑でも深刻

「非正規雇用」の実態がついに全労働者の3分の1を超えたなかで、民間企業のパート・アルバイト、派遣・偽装請負がひどいため、これまであまり光が当てられてこなかった公務畑。実は、公務員関係の職場でもその実態は深刻です。国や都道府県、それに自治体関係でも実に多くの「臨的雇用」が多いことはご存知でしょうか。
各省庁関係の出先機関、県や自治体の所管する機関のなかで、もっとも「臨的雇用」が多いのが「ハローワーク」の職業相談員制度と各地の消費生活センターなどの相談員制度です。 Continue Reading »