08年12月
月間記事のまとめ
月間記事のまとめ
迎春
いま時代は「閉塞状況」だという。そうだろうか。確かに世界的な不況の嵐が吹き荒れ、不安定就労者が路上に投げ出されている。だが、ここ数年の流れをみても、社会の困難を打開する国民の力量は大きく成長している。
私は、憲法改悪の勢力が台頭しだした時期に、日本の戦後民主主義の岩盤は決して小さなものでない、と発言した。また貧困問題の深刻化を踏まえ、その特徴を「分断的貧困」と語った。その後の推移は、油断はできないが、間違いなく国民の運動がこれを許さない道を歩みつつある。
歴史は決して傍観していないし、その主体をなす人間どもの営みは社会進歩への道に行く必然性がある。「閉塞状況」と嘆いたり、傍観したりするのでなく、如何に多くの人びとを結集し、世論と運動を構築するかにある。新しい年はこれに応えるだろう。
全国人権連議長 丹波正史
2008年12月8日に広島市中区で開かれたの「ヒューマンフェスタひろしま」(主催、広島法務局、広島県などの同実行委員会)の会場には、マツダの人権擁護活動をパネルで紹介していました。(写真)
マツダは今年3月、法務省と全国人権擁護委員連合会が主催する「人権擁護功労賞」を企業としては全国で初めて受賞しています。
「人権フェスタの開催やシンポジウムへの参画、講演会や研修への講師派遣などを通じて、地域社会に対して人権尊重のメッセージを発信している」(同社ホームページより)ことが高く評価したとのが受賞理由。
マツダは、景気後退を理由に、派遣労働者を約1400人削減することを発表、すでに一部実施しました。
派遣労働者の賃金は年間約200万円前後の低賃金であり、十分な蓄えもなく、しかも社宅住まい、「雇用保険」に入っていない労働者も多く、解雇が即、路頭に迷ってしまう事態を Continue Reading »
「時々の政治の流れと私たちの課題」第15回をもって連載が終了となりました。
新年号からは山家先生による「暮らしと経済」の連載が始まります。
是非「地域と人権」をお読みください。
12月15日号5面081215-5.pdf
「第39回ふくしま地区文化祭」(主催・同実行委員会)が11月8、9両日、広島市西区のいきいきプラザで開かれました。オープニングセレモニーのあった8日、人権連福島支部長でもある中本康雄実行委員長が、「39回目を迎えた文化祭ですが、これも平和でこそできる企画です。みなさんの日ごろの成果を発表していくとともに、平和であることの大切さをかみ締めてください」と、あいさつをしました。 Continue Reading »
日本学生支援機構という名前は知らなくても、旧名称の「日本育英会」なら誰もが知っていることでしょう。いま全国の大学生、特に私立大学の学生が授業料が払えず年間1万人以上が中途退学している実態をご存知でしょうか。旧・日本育英会は、高い学費を補うため学生たちが奨学金を利用していたことで有名です。その旧・日本育英会が今日、日本学生支援機構という名称に変えてから奨学金利用を困難にしていることが明らかになってきました。現在3人に1人が利用中。
アメリカの金融破綻の影響が日本経済にも深刻な影を落としているなか、新規卒業生のなかにも企業からの「内定取り消し」など、学生たちの進路を暗いものにしています。そんな中、卒業して就職した人たちも相次ぐ失業と非正規雇用など低所得のため、奨学金返済の滞納が急増しているといわれています。 Continue Reading »