労働者も消費者・購入者なのだが、企業はそこのところを理解しているか
今朝の「しんぶん赤旗」の1面に、トヨタ自動車が無届で2,000人を解雇していたことが報じられていました。トヨタだけでなく、輸出企業は今年の収益が減収となるから人員整理をはじめるのではという予測は早くから懸念されていたことですが、その先陣を切ったのはやはりトヨタ。世界に冠たる大企業のトヨタ。
トヨタに限らず、自社で働く労働者の首切りが横行する限り、日本経済はこの先、大きく飛躍することは難しいと思われます。労働者が自らと働く職場に誇りをもってこそ、企業価値も上がります。まして、労働者自らが、働いても働いても少ない年収で、自分たちが作った製品さえ買えないのが今の実態経済です。労働者を使い捨ての道具としか見ていない企業は、労働者やその家族も「消費者・購入者」であるということをまったく考えていないとしか言い様がありません。経済の仕組みは、労働の対価である金銭の流通で成り立っていますが、ノーベル経済学賞を受賞したシカゴ学派の経済学者がすすめた新自由主義を妄信している経営者や経営陣には、目先のことしか見えないようです。
経営トップは、企業の将来を見据えて再度経済の仕組みと労働についてよく考えてほしいものです。いくら良い製品をつくっても、買ってくれる人たちがお金がなくては何も買わなくなることに気づいてほしいものです。