「ハンセン病基本法」成立に向け奮闘を
ハンセン病療養所 地域に開放
基本法成立めざす
通常国会 超党派議員懇が確認
超党派の国会議員でつくる「ハンセン病問題の最終解決を進める国会議員懇談会」が十七日、国会内で開かれました。全国十三の国立ハンセン病療養所を地域に開かれた医療施設とするため、「らい予防法の廃止に関する法律」に代わる「ハンセン病基本法」を、十八日からの通常国会に提出し、成立のために努力することを確認しました。
同議員懇談会は、元患者の国家賠償請求訴訟を支援しようと二〇〇一年発足。藤井裕久衆院議員を新会長に選出し、日本共産党から市田忠義書記局長が顧問、高橋千鶴子衆院議員が副会長、仁比聡平参院議員が事務局次長に選ばれました。
政府は入所者に終生の在園保障の約束を果たさず、存続が危ぶまれる療養所もでています。
懇談会には入所者自治会代表、全国ハンセン病療養所入所者協議会の宮里光雄会長、ハンセン病違憲国賠訴訟全国原告団協議会の谺雄二会長、同全国弁護団連絡会の徳田靖之弁護士らが出席。基本法の通常国会での成立を要請しました。
宮里会長は「療養所を地域に開放して地域ととも歩みたいというのが願いです」とあいさつ。谺会長は「療友が死の間際に『帰ろうよ』といったが、帰る古里は私たちにない。社会復帰できないなら療養所ごと社会復帰したい」と訴えました。
徳田弁護士が、らい予防廃止法に「施設は入所しているものに必要な治療をおこなう」との規定が、施設を地域に開放するうえで障害となっていると指摘。基本法の制定によってこれをのりこえたいと説明しました。
懇談会事務局長の川内博史衆院議員は、通常国会でハンセン病問題議員懇談会(津島雄二会長)と協力し、成立をめざそうとのべました。
日本共産党から井上哲士、紙智子両参院議員が出席しました。
2008年1月18日(金)「しんぶん赤旗」