遅すぎる「ねんきん特別便」
本日付けで社会保険庁は、すべての年金受給者と現役加入者の計約9500万人に対して、自身の加入記録の確認を求める「ねんきん特別便(通称・全員便)」の第一弾として、約150万通の発送を始めた。
思えば、先の選挙で「来年の3月末日までに5000万件すべての所在を名寄せで確認します。できます。」と言ったのは自民党の幹部の面々だったが、今年になってからは一気にトーンダウンして、福田首相は「そんなこと言ったかなぁー。そんなに大した問題か」と発言。舛添厚労大臣は「選挙では多少おおげさに。言ったかもしれない。意気込みをいったので」と、こちらも無責任な発言だったのを記憶している。
5000万件が問題になったとき、すでに日本共産党など野党は全員に「あなたの加入記録を贈りますから確認して下さい」と加入者全員に特別便を出すべきだと指摘していたとおりの状況になったが、政府のやることはあまりに遅すぎるのではないか。
★テロ特別措置法の再延長はアメリカの顔色をうかがってすぐしたし、ガソリン税暫定税率の再度引き上げは又も衆議院で再可決をすぐにやるそうだが。
今回の年金問題、この一年の間に加入が証明されず亡くなった方もいるだろう。加入年数が証明されなくて年金がもらえない人もいるだろう。自民・民主の政府与党や厚生労働省・社会保険庁は年金記録が確認されないまま対象者が一年の間に死亡していたらどう責任をとるのか、聞いてみたいものだ。それにしても9500万通出して戻ってくるのを確認していくのに後どれだけかかるのだろう。