『法翼』・航空自衛隊内部の研究論文で、「自衛隊裁判所の設置」構想が明らかになったとの「しんぶん赤旗」5/13記事(P14)を読んで着々と戦前回帰していると感じました。防衛庁が防衛省へ格上げされたのを契機に、どうやら本格的に自衛隊を軍隊にしてしまおうという動きが再加速しているようです。
政府は、長年「自衛隊」は「軍隊」ではない、自動小銃(サブマシンガン)も単なる「小火器」と武器ではないといい続けてきました。
それがどうやら今回の「自衛隊裁判所設置構想」にみられるように、自衛隊内では、「自衛隊は軍隊であり、戦前と同じように軍法裁判所を設置し、服務違反者には厳罰を科すとともに一般人も自衛隊に反対する行動には、情報漏えい罪として自衛隊裁判所で刑罰を科す」という方向で議論がされているようです。
防衛省への格上げは、自衛隊を軍隊だといってはばからない状態になり、戦前と同じことの繰り返しになり、文民統制(シビリアンコントロール)がきかなくなると以前から懸念されていた問題でしたが、それがいま現実のこととして国民の前に浮上しつつあります。

私たち国民の血税を使いながら、憲法秩序に背き、国民や市民運動まで敵対的監視の標的としている自衛隊情報保全隊の問題もまだ記憶に新しいなかで、この記事には大いに関心をもって国民的注視と監視が必要です。災害時の自衛隊活動のように必要なのは情報保全隊の存在ではなく、災害復旧レスキューの国土保全隊ではないでしょうか。