【談話】「貧困と格差」拡大路線承継の福田政権発足にあたって
9月25日、「政権投げだし」の安倍内閣総辞職により、衆議院で多数を得た福田康夫自民党総裁が、第91代の首相に選出された。福田首相は26日に正式発足した政権を「背水の陣」と自ら命名し、17人の閣僚中15人が安倍政権から引き継ぐなど、参議院選に示された国民の意思を無視した布陣であり、国民への挑戦でもある。
自公連立継続の政権合意では、国民から批判の強い「構造改革」路線について、財源論議は先送りしたままで一部修正を匂わす「めくらまし」の姿勢を示しつつ、アメリカの要請によるインド洋での自衛隊の給油活動継続を確認している。
国民の信を得ないまま政権をたらい回しし、「貧困と格差」拡大の政治を承継する政権の基盤は、脆弱である。あらためて衆議院の早期解散による総選挙の実施を主張するとともに、平和的生存権を擁護し「貧困と格差」是正の要求実現にむけて奮闘するものである。
07年9月27日
全国地域人権運動総連合事務局長 新井直樹