今年一年を表す漢字として「偽」が選ばれた。まさにそのとおりだろう。偽装発覚が今年のキーワードだったといえるだろう。
「偽」が横行するその根底には、小泉内閣時代に連呼された「構造改革」「規制緩和」がある。そのルーツは中曽根内閣時代の「臨調行革」だと思われる。時の為政者が使った緩和と改革は、「儲かればなんでもあり」という拝金主義的な新自由主義路線に拍車をかけた。
政治は、国民の暮らしや福祉を安定させるためのもので、国家権力や企業など社会的権力のためにあるのではない。
国民の厳しい目と耳が、「偽」をするどく見極めているのを為政者は心すべきだろう。