「偽」という今年を表す漢字におもう
今年一年を表す漢字として「偽」が選ばれた。まさにそのとおりだろう。偽装発覚が今年のキーワードだったといえるだろう。
「偽」が横行するその根底には、小泉内閣時代に連呼された「構造改革」「規制緩和」がある。そのルーツは中曽根内閣時代の「臨調行革」だと思われる。時の為政者が使った緩和と改革は、「儲かればなんでもあり」という拝金主義的な新自由主義路線に拍車をかけた。
政治は、国民の暮らしや福祉を安定させるためのもので、国家権力や企業など社会的権力のためにあるのではない。
国民の厳しい目と耳が、「偽」をするどく見極めているのを為政者は心すべきだろう。
こちらの、全国人権連のHPには、初めてコメントをさせていただきますが、ところで、今回、吉備の真備さんがお書きになった内容には、私も全く同感です。自民党でいえば中曽根-小泉流の、「‘やったもの勝ち’で‘正直者はバカをみる’」、そして、「(‘権力層’の)利益のためにアメリカ追従」の新自由主義(=「弱肉強食主義」)のもとでは、‘勝た’なくては‘死んで’しまうため、たとえ「偽」の手段を使ってでも、もうけを得ようとするのは当然でしょう。‘上流’の人々がどんどん利益を得るためには、‘下流’の層をさらに苦しめなくてはならないのは明白で、そうなれば、社会に混乱をきたすのは、いうまでもなく、「自然の摂理」です。もっとも、‘下流’層が生きていられなくなれば、“支えて”くれている人々がいなくなった‘上流’層も、最後には絶対、滅びてしまうはずなのですが。
しかし、「防衛利権」の問題が端的に示しているように、目の前に「利益」が転がっていれば、誰しも、「何も知らない」庶民を欺(あざむ)き、「大きな力」に服従してしまうのかもしれません。(私も、もし‘権力層’で、あれだけの「代償」がもらえるなら、自ら進んで、「‘超大国’の‘奴隷’」を望むでしょう。)
そのような中で最近、たしかに、あの非常に独裁的な政治手法には、かなりの疑問をもたざるを得ませんが、「反米」を第一に掲げるチャべス大統領のベネズエラで、「社会主義革命」が、あと一歩のところまでいった事実を、日本の、特に‘権力層’にある人々も、すくなくとも直視すべきであると考えます。
それから、これはあくまで、私の個人的な意見ですが、人権連と協力関係にある、あの政党も、庶民のことを真に想うならば、‘下流’におかれている層の心に訴えかける、インパクトのあるキャッチコピーを掲げ、「弱肉強食」と「少数排除」の元凶である、「(保守)二大政党制」と「小選挙区制」を強く批判し、それらに対抗する、明確な理念および行動を打ち出すべきと思います。(多党制の国は、二大政党制の国と比べ、一般的に、平和主義的で、「格差」が少ないところが多いといわれています。)
全解連時代からの共感者さん、コメントありがとうございました。
「‘やったもの勝ち’で‘正直者はバカをみる’」ような世の中にしないためにも政党、政治家、特に政権与党はよくよく考えて行動してほしいと思います。