M.ムーア監督の映画「シッコ(ビョーキ)」を観よう
マイケル・ムーア監督は、「アホでマヌケなアメリカ白人」「華氏911」「シッコ」など、現代アメリカ社会の病理を問う映画を次々に発表している鬼才である。筆者は「シッコ」(アメリカの隠語で「ビョーキの人」)を映画館で観ただけではもの足りず、DVDも購入した。
この「シッコ」、予備知識があるとおもしろさが倍増する。アメリカでは救急車が有料であること、西側先進国では唯一国民皆保険ではないこと、そのために民間保険会社が大儲けしていることなどだ。
考えさせられるのは、日本の保険制度はヨーロッパ諸国とアメリカの中間にあること、日本のそれがアメリカ資本の圧力で、アメリカ並みにされようとしていることだ。実際にテレビを観ていると、「50・80喜んで」とかアヒルが「ガー」とか、アメリカ資本の保険会社のCMが大量に流されている。
最後は合衆国政府に洗濯を迫るというギャグで締めているが、これは別として、いまの日本の医療制度を考える上でも、この「シッコ」は一人でも多くの人が、一度は観たほうがよい。
昨年秋に見ましたが、日本の社会福祉・医療問題を考えるのにもとても参考になりました。
今、この国が何をしようとしているのか、行く末が見えるようで、アメリカ言いなりの政治を何とかしなければとも思います。今国がしなければいけないのは国民の健康をどう守るかなのに、実際は逆で医療費を掛けないでいかに早死にさせ支払う年金を浮かせようかと考えているのではと勘繰りたくなるほど、高齢者や弱いものいじめばかり、こんな仕打ちをされてもお年よりは、「若者に負担を掛けてはわるいから・・」とお人よしもいいところ。もっと怒らなければいけないだろうに。今の日本を支えたのはいじめられているお年寄り達ではないですか。
医師を国家公務員にして、医療費を無料にすれば
皆早期受信による病気の軽症化で医療費なんてもっと削減できるはず。・・・・ですよね。
もっともっと「シッコ」を多くの人に見てもらい今の日本の医療費問題をかんがえてもらいたい。
岡山の猫さん、まったく同感です。
医師は民間人でもいいのですが、保険点数をいじって町医者を減らすようないまの医療制度には、根本的な疑問を感じます。
患者負担が減るのは事実ですが、それ以上に町医者の収入が激減する。ひいては町医者が開業できなくなって、そのしわ寄せは受診者に返ってくる。こんな制度、なんとかせねばなりません。
薬価点数についても同様で、抗生物質などは本来必要ない人にも処方されます。薬価もきちんと判断して、それでも薬剤師や薬局が成り立つようにするべきです。
国民医療費が全額無償というのは、資本主義国でもヨーロッパではたくさんあります。そうした現状を「シッコ」で観るならば、高齢者医療がどうのこうの、などという妄言はなくなると思います。