「定額給付金」という名前の税金の還付金支給だが
いよいよ「定額給付金」という名前のバラマキがはじまった。給付金というから、なんだかお国が庶民の私たちにお金をくれるという感覚になるのだが、もともと、私たちが納めた税金の一部がこうした名前で帰ってくるだけのことだ。つまり還付金と理解したほうがよいだろう。ややこしくなるから「給付金」という言い方を使うとするが、ところで、今回の給付金は、自治体の判断で対応が様々なようだ。
派遣切り・期間工切りといった非正規労働者だけの解雇ではなく、正社員にもその流れが広がっているなかで、路上生活者も急増している。そうしたなか、自治体によっては、路上生活者やネット難民など、住居が定まっていない者には、今回の給付金は支給しないが、刑務所の受刑者などには給付するという。法律に照らして居所確認・本人確認というだけで、このような事態になろうとしているのは、おかしい。経済的困窮・住むところさえない路上生活者やネット難民等がどうして今回の給付金からももれてしまうのか。経済効果として0.4~0.6%上昇を試算する某経済研究所もいるようだが、私にはそうなるとも思えない。定額給付金だけでなく、路上生活者などの生活支援を行わない自治体も企業への支援として、自動車を購入したら補助金をだすとかしているようだが、なんとなくピントがずれているように思えてしかたがない。なんとかしてほしいものだ。