福岡教育大学講演録掲載紀要にかかわる事実関係について
2011年8月26日
福岡教育大学御中
全国地域人権運動総連合
議長 丹波正史
福岡県地域人権運動連合会
会長 川口 學
福岡教育大学講演録掲載紀要にかかわる事実関係について
冠省
8月25日付けの新聞各紙で「同和地域の中学へ不適切発言 福教大講演録に記載 『アウシュビッツ』表現 冊子回収」と4段見出しで、貴大学が2009年8月に福岡市内で開いた講演会で、講師として名古屋市内から招聘した大学教諭の事実関係を誇張した不適切な講演内容を講演録として紀要(論文集)に発表したが、関係者の指摘で「同大は不適切な内容」として回収を始めたと報道しました。
人権連の調査では、講師が例に挙げた中学校は名古屋市内の某中学校での出来事だと思われますが、父母や教師の悩みを真剣に考えるのではなく、大向こううけをねらって「面白おかしく」引用することは、小中学校の教諭に対する教育講演の内容にふさわしくないものと思われます。
ところが、新聞報道によると「講演録をまとめる作業は、大学の研究者が責任者となり、講師を務めた教授本人も原稿を確認。同大の教諭らの審査もうけたとみられるが、発言は素通りし、昨年3月に紀要が発行された」といいます。
現在、福岡県教育委員会の職員も入った調査委員会で事実関係を調査し、報告書をまとめ、その後、再発防止策、人権教育のあり方についての見解を示すとしていますが、調査委員会の見解をうけて、どのように対処されるのか、その考え方をお聞きします。その際、一部の運動団体から「差別確認・糾弾会(公開学習会)」の申入れがあるかもしれませんが、あくまでも貴大学の責任で真相の究明に努め、外部からのいかなる要請に応じるべきものではないことを最後に申し添えておきます。
以上