反原発10万人集会は、17万人の参加。一方、毎週金曜日の首相官邸前での抗議行動は20万人を超えた頃から、あちらこちらで警察官が無理やり「迂回路」をもうけて、同じところをくるくると回らせる作戦にでているようだ。

岡山からも青年たちが参加してみて、そのことがよくわかった。当日は集会が終わって警察官が後片付けをしながら周囲に聞こえないほど小さな声で「原発再稼働反対」とつぶやきながら作業していた場面に遭遇したという。福島やチェルノブイリの事故を経験する中で、原発が本当に安心だと誰が保障できるのか。ストレステストは単なるコンピュータ上のシュミレーション結果に過ぎない。

政府事故調査委員会の結論も「福島原発は津波が来る前、地震ですでに壊れていた」ことが判明している。そのような中、政府の原発を考える公聴会で中部電力の部長が原発再稼働賛成の立場から「福島の放射能漏れ事故で、誰も死んでいない・・・。」と発言したことが大きな波紋を呼んでいる。まさに国民の心理と乖離している発言だろう。電力会社の社員は官僚より官僚的といわれているが、各社の株主総会での事例やこの発言を聞いて「なるほど」と思えた。

ともあれ、首相官邸だけにとどまらず、電力会社に対して全国的に抗議行動が拡大するのは時間の問題のように思える。